猫の突然死はよくあること?病気による急死の可能性や原因・予防法を解説

眠る猫 猫の火葬・葬儀

猫の突然死はよくあること?

昨日まで元気だったのに急に亡くなってしまったという事例は、まれですが全くないわけではありません。猫は病気が原因で突然亡くなることもあるので、この記事を参考にして予防に努めましょう。

元気な猫が急死した場合、考えられる原因は何?

猫が突然亡くなってしまう原因は、事故やけがを除くと病気であることが多いでしょう。しかし病気の初期症状が分かりづらかったり、効果的な治療法が見つかっていなかったりするケースもあります。詳しくはこの後解説していきます。

猫が突然死するよくある原因・病気とは?

青い目の猫

猫が突然亡くなる原因として多いものは、以下の通りです。

  • 心筋症
  • フィラリア症
  • 腎臓病
  • 食べ物などからくる中毒

これらが原因で「昨日まで元気だった愛猫が突然亡くなってしまう」ことがあります。年齢の若い猫も例外ではありません。ただしどの病気もある程度予防できるので、それぞれについて詳しく解説していきます。

原因①:心筋症

心筋症とは心臓の筋肉が異常を起こし、心機能が悪くなってしまう病気のこと。心筋症になると血液の流れが悪くなるため血の塊ができ、その塊が血管に詰まることがあります(動脈血栓塞栓症)。それが原因で突然亡くなってしまう場合があるのです。

猫の心筋症は幼猫や成猫でも発症する可能性があります

心筋症は初期症状がほとんどなく、効果的な予防方法も見つかっていません。「愛猫を留守番させて、帰ってきたら突然亡くなっていた」ということも。

早期発見のために定期的な検査を受けることをおすすめします。またささいなことでも愛猫の様子がおかしいと感じたら、すぐに動物病院を受診してください。

心筋症に注意が必要な猫種
・アメリカンショートヘア

・メインクーン

・ラグドール

・ペルシャ猫

・スコティッシュフォールド

愛猫が上記に当てはまる場合は注意してください。

原因②:フィラリア症

フィラリア症は「犬がかかる病気」というイメージが強いかもしれませんが、猫も感染します。また重症化すると突然亡くなる恐れも。さらに猫のフィラリア症は症状が他の病気とも近く、診断が難しいという特徴もあります。

フィラリア症の治療法は確立されていないため、予防が最も効果的な対策になります。方法は簡単で、月に1回だけ薬(皮膚に滴下するタイプや飲み薬タイプ)を使用するだけ。感染すると非常に危険なので必ず対処しておきましょう。

原因③:腎臓病

腎臓病は猫が発症しやすい病気の1つです。腎臓病には「急性」と「慢性」がありますが、多いのは「慢性」の方です。

慢性腎不全はゆっくりと症状が進み、最終的には腎臓が全く機能しなくなる病気。腎臓は毒素を排出する臓器です。そのため腎不全になると体内に毒素がたまって健康トラブルが起きやすくなるでしょう。早い時期に発見できれば症状を遅らせることが可能なので、定期的に検診(血液検査や尿検査)を受けることが大切です。

慢性腎不全は加齢や栄養バランスの偏りなど、さまざまな理由で起こります。予防するにはバランスのとれた食事を徹底し、水を多く摂取させることが大切。普段のごはんだけでなく、間食に与えているものや水分量などもしっかり管理してあげましょう。食事管理について不安な場合は、動物病院に相談するのもおすすめです。

猫はシニアになると腎臓病を発症しやすいため、栄養バランスなどに注意する必要があります。

腎臓病に注意が必要な猫種
・ロシアンブルー

・シャム

・三毛猫

・メインクーン など

愛猫が上記に当てはまる場合は注意してください。

原因④:食べ物などからくる中毒

猫の中毒症状は大変危険で、最悪の場合急に亡くなってしまう恐れもあります

中毒を引き起こす原因はさまざまで、食べ物・洗剤・タバコ・人間用の薬・殺虫剤・保冷剤など。ここでは特に目にすることの多い身近な食材の中から、危険なものをご紹介します。

  • チョコレート
  • 玉ねぎやニンニクなどのネギ類
  • アルコール
  • パン生地
  • レーズンやブドウ
  • カフェイン

など

食べ物で中毒を起こさないようにするため、以下の方法を取りましょう。

  • キッチンには入れないようにする
  • キッチンがない部屋を猫の生活スペースにする
  • 料理中や、猫にとって危険なものを人が食べている時はケージに入れる

など

仮に直接口に入れていなくても、有害成分が少量ついた箇所をグルーミング(毛繕い)することで、中毒を引き起こす可能性もあります。体質によっては少量でも突然亡くなってしまう恐れがあるため、猫にとって危険な食材を扱う時は細心の注意を払いましょう。

なお食材以外の危険なものは、猫がいない場所に保管してください。猫がいるスペースに置かなければいけない場合は、猫が取り出せない場所へ収納しましょう。

猫の突然死に前兆はある?見抜いて防ぐことはできるのか

腕に抱かれた猫

猫が突然亡くなる前には兆候が見られる場合もありますが、それを見抜くことは容易ではありません。

しかし日頃から以下のポイントに注意すれば、突然亡くなる可能性のある病気の症状を見つけ、防ぐことができるかもしれません。

  1. 愛猫のちょっとした変化に気づく
  2. 猫が安全に暮らせる生活環境を維持する
  3. こまめに健康診断を受ける

それぞれについて詳しく解説します。

見抜くポイント①:愛猫のちょっとした変化に気づく

猫が突然亡くなってしまう病気の中には、初期症状がほとんど見られなかったり、症状が分かりにくかったりするものもあります。

少しでも早く病気を見つけるには「今日はあまり水を飲んでいないような気がする」「少し便が緩いかもしれない」などのささいな変化を見落とさないことが大切。愛猫の様子に違和感がある時は、すぐに動物病院を受診しましょう

見抜くポイント②:猫が安全に暮らせる生活環境を維持する

愛猫が行き来する場所は整理整頓を心がけ、安全な状態を維持してください。猫は高い場所に行けたり、狭い場所にもぐりこめたりします。油断せず、危険物がないかを定期的にチェックするようにしましょう

これまで大人しかった猫でもストレスや、高齢な猫であれば認知症をきっかけにイタズラをする恐れもあります。「愛猫がどのような行動をしても安全」といえる生活環境を目指しましょう。

見抜くポイント③:こまめに健康診断を受ける

愛猫が元気で異常はないように見えても、こまめに健康診断を受けるように心がけてください。症状がなくても病気は進行している可能性があるからです。例えば突然亡くなる可能性のある「心筋症」は若い猫でも発症する可能性があります。年齢に関係なく1年に1回は健康診断を受けましょう。

高齢の猫や持病がある猫は病気のリスクが高くなるため、半年に1回以上の健康診断がおすすめです。「高齢になったけれど、食欲もあるし成猫の頃と何も変わりないから問題ない」と思っている飼い主さんもいるかもしれません。しかし愛猫が突然亡くなり後悔しないためにも、健康診断を欠かさず行いましょう。

飼っていた猫が突然死してしまったら、原因を調べることはできる?

窓際の猫

猫が突然亡くなった時は、検査によって原因を調べることができます。検査方法には簡易的な血液検査から病理解剖まであるので、どのくらい詳しく調べてもらいたいかで判断すると良いでしょう。ただし検査方法は動物病院によって異なります。まずはかかりつけやお近くの動物病院へ相談してみてください。

しかし「愛猫がどうして亡くなってしまったのか」を追求しても、必ずしも現実を受け入れられるとは限りません。また詳しく原因を探るためには、大切な愛猫にメスを入れなければいけない点も理解しておかなければいけません。

愛猫が突然亡くなり、自分を責めてしまう方もいるかもしれませんが、愛猫はあなたが後悔することを望んでいるでしょうか。あなたが悲しんでいる姿を見せるよりも、思い出を振り返り感謝の気持ちを伝えてあげた方が、きっと喜ぶのではないでしょうか。

仮に突然亡くなってしまった原因を知ることができても「あの時の行動がきっかけになったかもしれない」「いつもあげていたおやつのせいだろう」など、さらに後悔して辛くなる恐れもあります。

愛猫が突然死してしまった時は心の健康を最優先に

陽の光に包まれる猫

愛猫が突然亡くなり辛い思いをしているなら、まずは心の健康を最優先にしてください。人によっては仕事や家事など、やるべきことがたくさんあるかもしれません。それでもゆっくりと休憩を取り、他の誰かに助けを求められそうなら無理せずに頼りましょう。

愛猫が亡くなること自体も非常に辛い出来事ですが、さらに突然亡くなったとなると気持ちが追いつかないことも多いでしょう。無理に納得しようとすると心身ともに大きな負担がかかるので、無理をせず休んでくださいね。

今は後悔や辛い気持ちでいっぱいかもしれませんが、愛猫はあなたと過ごせて幸せだったはずです。後悔や自分を責めることだけでなく「愛猫にしてあげられたこと」「愛猫との幸せだった時間」を思い出してみてください。

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