猫が死んだらどうする?火葬(葬儀)をしてから埋めてあげよう。供養までの流れも解説

黄色い目の猫 猫の火葬・葬儀

猫が死んだらその後はどうする?埋めるの?

猫が亡くなると多くの人はまず火葬を行い、最終的には遺骨を土に埋めて供養しています。もしくは遺骨を骨つぼに入れ、自宅内に保管し供養するケースもよく見られます。

猫が死んだら最初にすることは?

猫が自宅で亡くなった場合は、最初に死亡確認を行います。確認後は適切に安置処理をし、火葬をするまで遺体が腐敗しないようにする必要があります。死亡確認や安置を自分で行うのが難しい場合は、かかりつけの動物病院へ連絡しましょう。

猫が死んだら、まずは火葬(葬儀)をするかどうかを考えよう

骨つぼ

「なるべく手厚く供養してあげたいけれど、遺体をどうしたらいいのか分からない」と悩む人は多いのではないでしょうか。猫が亡くなった後は、主に次の2つの方法で供養を行います。

  1. 火葬を行ってから遺骨を埋葬(もしくは自宅保管)して供養する
  2. 火葬をせずに遺体のまま、庭などの土に埋葬して供養する

一般的かつ、おすすめなのは1番の「火葬をする方法」です。

猫が亡くなった際は、人間と同じように火葬を行うことができます。猫の遺体を遺骨にしてから、それぞれの方法で供養するのが一般的。火葬した後は「遺骨をペット霊園に埋める」「家の庭に埋める」「骨つぼに入れて自宅保管する」など、さまざまな供養方法があります。自分たちに最適な方法で供養を行いましょう

一方で2番の「火葬しない方法」では、猫をそのままの姿で土に埋めて供養します(土葬といいます)。火葬する手間や費用はかかりませんが土葬には多くのデメリットがあるため、おすすめはしません。

土葬のデメリットは以下の通りです。

  • 腐敗臭や害虫が発生して近隣住民からクレームが入る可能性がある
  • 他人の土地や公共の土地では行えない
  • 水質汚染の可能性がある場所では禁止されている
  • 野良猫やカラスといった野生動物に掘り返されることがある

いずれも大きなトラブルにつながる可能性があるため、おすすめできません。「自分で土葬を行うのが難しそう」「なるべくリスクを避けたい」という人は、火葬を行ってから埋葬した方がいいでしょう。

ペットが死んだら火葬する人が圧倒的に多い

シェアリングテクノロジー株式会社が2021年3月に実施したアンケート調査によると、ペットが亡くなった際には、ほとんどの人が火葬を行っているようです。

  • 火葬:83%
  • 土葬:17%

参考:あなたはペットとお墓に入りますか?令和時代のペット供養はどのように行われるべきか調査

「家族の一員として人間と同じように供養したい」という理由で、火葬を選ぶ飼い主が多いようです

猫が死んだ後、火葬(葬儀)をしてから供養するまでの流れ

仏具

猫が亡くなった直後にやるべきことや、火葬後の供養方法などを解説します。

  1. 亡くなった猫のお清めをし、正しく安置する
  2. 近くのペット火葬(葬儀)業者を探す
  3. 猫の火葬を行う
  4. 自分たちの決めた方法で猫の遺骨を保管し供養する

順番に解説します。

手順①:亡くなった猫のお清めをし、正しく安置する

猫が亡くなったら、まずは死亡確認を行います。以下の3つを確認してください。

  • 呼吸をしているか
  • 心臓と脈が動いているか
  • 瞳に光を当てたときに反応があるか

亡くなっているのを確認したら、以下の方法で安置処理を行います。遺体は死後30分~2時間ほどで死後硬直が始まるため、早めに行いましょう。

  1. 湿らせたガーゼなどで拭いて体の汚れを取る
  2. 手足を軽く曲げ、体を丸めて自然な体勢に整える
  3. 眼が開いている場合は、まぶたを優しく閉じる
  4. 段ボールにタオルかペットシーツを敷き、その上に寝かせる
  5. 保冷剤やドライアイスを使って体を冷やす

遺体が汚れていたり、温度が高かったりすると腐敗が進みやすくなります。安置処理が終わったら、直射日光の当たらない涼しい場所に安置しましょう。安置できる期間は冬場なら2~3日、夏場は1~2日が目安です。

手順②:近くのペット火葬(葬儀)業者を探す

火葬を依頼する業者を探し、連絡しましょう。火葬業者には大きく分けて以下の3種類があります。

火葬を依頼できる業者 詳細
ペット霊園 ペットのお墓を提供している業者に、火葬を行ってもらえることがあります。

火葬後ペット霊園にそのまま納骨し、供養してもらうことも可能です。

移動火葬車 車内に火葬炉を備えた移動火葬車に訪問してもらい、家の近くの安全な駐車場などで火葬を行います。

早朝や深夜に火葬を行えるケースも多く「時間がない」「家族が集まりにくい」「ペット霊園までの移動手段がない」という場合によく利用されています

自治体 住んでいる地域の自治体に、遺体を引き取ってもらい火葬を行います。

ゴミ処理場で焼却されることが一般的なので「焼却処分」という意味合いが強く、おすすめできない選択肢といえます。

近くに良い霊園が見つからなかったり、自分で猫を連れていくのが難しかったりする場合は、移動火葬車の訪問サービスを利用するのがおすすめです

火葬にはいくつかのプランがあり、どのプランを選ぶかによって火葬するときに飼い主ができることが異なります。業者によっても内容は異なるため、不明点がある場合は予約時に確認しておくといいでしょう。火葬のプランは細かく分かれていることが多いので、詳しくは後述します。

手順③:猫の火葬を行う

火葬当日は、選択したプランによって行うことが異なります。

ここでは一例として「火葬に立ち会えるプラン」を選択した場合の、当日の流れをご紹介します。

  1. 猫をペット霊園に連れていく
  2. お別れの儀式(葬儀)を行う
  3. 立会火葬を行う
  4. お骨上げをする
  5. 返骨してもらう

基本的には猫を棺やダンボールなどに入れ、火葬業者に預けて火葬してもらいます。これはどのプランでも同じです。異なるのは「その火葬に立ち会えるのか」「自分たちが霊園にペットを連れていくのか、それとも引き取りに来てもらうのか」「遺骨が返却されるのか」など。

つまり上記の1.3.4.5の有無がプランによって変わるイメージです。プランの詳細や選び方は後述するので、そちらを参考にしてください。

手順④:自分たちの決めた方法で猫の遺骨を保管し供養する

火葬後の遺骨を供養するには、いくつかの方法があります。供養方法に決まりはないため飼い主とご家族が話し合い、最も納得のいく方法を選択することが大切。ここでは一般的な4つの供養方法をご紹介します。

供養方法 詳細
ペット霊園のお墓に埋葬する ペット用のお墓(霊園)があり、そこに遺骨を埋葬する方法です。

ペット霊園のお墓には、他のペットも一緒に埋葬されている「共同墓地」と、ペットごとにお墓を建てる「個別墓地」があります。

ペット霊園の納骨堂に納める 納骨堂とは、遺骨を納めるための専用スペースを設けた建物のことです。

「ロッカー式」や「仏壇式」といったさまざまなタイプの納骨堂が存在します。

自宅の庭に埋葬する ペット霊園ではなく自宅の庭に埋葬し、簡単なお墓を作ってあげる方法です。

引っ越しの可能性がある場合にはおすすめできません。

自宅に骨つぼを置き、保管する 猫の遺骨を土に埋めずに、骨つぼに入れた状態で自宅に保管することもできます。

このような方法は「手元供養」と呼ばれ、ペット専用の仏壇や仏具を置いて供養することが一般的です。

なお供養方法を自分たちで選ぶには「火葬後に遺骨が返却されるプラン」を選んでおかなければいけません。プランによっては、そのまま強制的にペット霊園の合同墓地に埋葬されるケースなどもあるので注意してください。

猫の火葬(葬儀)プランの選び方!内容や料金を確認しよう

電卓を使う人

火葬プランは、主に以下の3種類に分かれていることが一般的です。

プラン プランの特徴 費用相場

(一般的な猫の場合)

合同火葬 他のペットと同じ火葬炉で、同時に火葬します。

火葬費用が安いというメリットがありますが、返骨はできません

15,000~20,000円
個別一任火葬 1つの火葬炉で、自分の猫だけを火葬します。

個別で火葬するため返骨は可能ですが、火葬中の立ち会いやお骨上げはできません

21,000~30,000円
個別立会火葬 1つの火葬炉で個別に火葬し、立ち会いやお骨上げも可能です。

火葬費用は他のプランよりも高くなりますが、返骨や火葬への立ち会い・お骨上げなどが行えます。

23,000~40,000円

火葬料金はペットの種類(犬や猫)ではなく、体重ごとに分かれています。一般的な成猫の体重は3~5Kg程度なので「5Kg未満」の分類に該当することが多いでしょう。プランの内容や料金設定は業者ごとに異なるため、詳細は依頼する火葬業者へ確認してください。

なお表を見ても分かる通り、火葬プランによって「返骨があるかどうか(火葬後に遺骨を返してもらえるか)」「火葬への立ち会いができるかどうか」は異なります。

火葬プランを選ぶ際は、以下の点に注意しましょう。

注意点①:返骨できないプランがある

「合同火葬」のプランでは、火葬後に他のペットの遺骨と見分けがつかなくなるため返骨ができません。また火葬後はペット霊園にある共同墓地に埋葬されることが一般的です。

「ペット霊園で個別墓地に埋葬したい」「遺骨を持ち帰り手元供養したい(もしくは庭に埋葬したい)」という場合は返骨してもらう必要があるため、個別火葬を選びましょう。「猫が寂しくならないよう、他のペットと一緒に共同墓地に埋葬してあげたい」という場合は、合同火葬を選択しても大丈夫です。

ただし「個別火葬をしたら共同墓地に埋葬できない」というわけではありません。気持ちが落ち着くまでの一定期間(四十九日や百箇日までなど)だけ手元供養を行い、その後ペット霊園に納骨することも可能です。

つまり個別火葬を行い遺骨を返却してもらっておけば、その後の供養方法は自分たちで自由に選べるということです

注意点②:プランによって飼い主が当日できることは異なる

葬儀や火葬の立ち会い、お骨上げなどを行いたい場合は「個別立会火葬」のプランがおすすめです。飼い主が最後まで立ち会い丁寧に見送りができるため、最も手厚い葬儀プランといえるでしょう。

ただし「葬儀に参加するのに抵抗がある」「火葬直後の遺骨になった姿を見るのがつらい」という場合もあると思います。そんなときは、あえて立ち会いはせず葬儀スタッフにお任せするのも良いでしょう。火葬プランに優劣はないため、無理をしてまで個別立会火葬を選択する必要はありません。

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