「愛犬がドライフードを食べてくれない」「カリカリが嫌いなのかな?」そんなお悩みを抱えている飼い主さんも多いのではないでしょうか。この記事では愛犬がドライフードを食べない原因と、その対処法について徹底解説していきます。
愛犬がドライフードを食べないのはなぜ?
愛犬がドライフードを食べない理由は、大きく分けて「味」の問題と「体調」の問題の2つです。味に飽きたり、カリカリの食感が好きではなかったりする場合もありますが、老化やストレス、体調不良の可能性もあるので愛犬の様子を見ながらフードの与え方を工夫してみましょう。
フードの食いつきをよくするには?
フードをぬるま湯でふやかしたり、ウェットタイプのフードでトッピングをすると、香りが立つので嗜好性を刺激することができます。もしフードの味や食感自体を嫌っているなら、新しい種類のフードに変えてみるのもよいでしょう。
愛犬がドライフードを食べない5つの原因
なぜか愛犬がドライフードを食べないとき、以下の5つの原因が考えられます。大きく分けると「フードの味」の問題、もしくは「体調面」の問題のどちらかでしょう。
- カリカリの食感・味が好きではない
- フードの切り替えに慣れていない
- 成長・老化
- ストレス
- 病気・体調不良
それぞれの詳しい原因について解説するので、愛犬に思い当たるフシがないかどうかチェックしてみてください。
1.カリカリの食感・味が好きではない
犬も人間と同じように、1匹1匹が違う性格・好みをもっています。当然、好きな食べ物もあれば嫌いな食べ物もあるのです。
愛犬がドライフードを食べてくれないときは、単純にカリカリとした食感やドライフードの味が好きではないのかもしれません。
犬がもともと生きていた自然界では、肉食に近い雑食の生活でした。そう考えれば、カリカリとしたドライフードは生肉と違って、味気なく感じてしまうのも分かるような気がしますよね。
ずっと同じフードを与えている場合でも、飽きてしまって急にドライフードを食べなくなることもあります。私たち人間もずっと同じものばかりを食べていると飽きてしまいますよね。
愛犬の健康に問題がない場合は、嗜好性の高いトッピングやおやつを与えたり、フードを変えたりするなど、フードの与え方を工夫してみましょう。
2.フードの切り替えに慣れていない
もしも直近でフードの種類を変えたなら、愛犬が新しいフードを警戒していたり、味に慣れていなかったりするケースも考えられます。
とくに「ドッグフードのニオイを嗅いで興味は示している」という場合は、警戒している可能性が高いです。
その場合は、これまで与えていたフードと混ぜて慣れさせたり、トッピングで嗜好性を高めたりすることで、食べてくれるようになってくれる可能性があります。
少し食べるけれど残すという場合は、もしかしたら新しいフードの味そのものが好みでないかもしれません。愛犬のわがままであれば食べるまで様子を見てみるのがよいでしょう。どうしても食べてくれなければ、ふたたび別のフードを試すことも検討してみてください。
3.成長・老化
愛犬のライフステージによっては、ドライフードを食べなくなるのがむしろ自然というケースも考えられます。
たとえば子犬は生後1年までのあいだに急速な成長をしていきますが、肥満にならないように自己防衛本能がはたらき、食欲が減退する時期があるようです。
また生後4~6ヶ月の時期は、歯が乳歯から永久歯に変わります。このときにカリカリのドライフードを与えると食べにくいので、一時的に食欲が落ちているのかもしれません。フードを食べにくそうにしていないか、チェックしてみてください。
犬は7歳頃になるとシニア期に入りますが、老化によって代謝が落ちてドライフードをあまり食べなくなることがあります。若いときほどエネルギーを消費しなくなるからです。単純に食が細くなっているだけであれば、給餌量を見直してみるとよいかもしれません。
また老犬になると歯が弱くなり、カリカリとしたドライフードは固く感じてしまうことも。その場合はフードをふやかしたり、ウェットフードに切り替えたりといった工夫をしてあげましょう。
4.ストレス
犬は大きなストレスを感じると食欲不振になることがあります。もしかしたらフードではなく体調面の原因かもしれないので、普段と変わったところがないか、愛犬の様子をよく見てあげてください。
【犬の代表的なストレスサイン】
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犬がストレスを感じやすい原因はいくつかありますが、代表的なのは「環境の変化」と「運動不足」です。
たとえば引っ越ししたばかりであれば、慣れ親しんだ家を離れたこと、そして新しい家に慣れていないことから大きなストレスを感じてしまいます。また旅行などによる長距離移動や、ペットホテルでの宿泊なども、犬にとってはストレスの原因に。
散歩の回数が減った場合は、運動不足によるストレスで食欲が落ちているのかもしれません。体を動かさない分、お腹が減らないということも考えられます。
もしこういったストレスの原因に思い当たるフシがあれば、散歩や遊びの時間を増やしたり、いつもよりたくさんスキンシップを取ってあげたりして、愛犬のストレスを解消してあげましょう。
5.病気・体調不良
ドライフードを食べなくなった愛犬に元気がない場合、もしかしたら病気や体調不良で食欲が落ちているのかもしれません。
たとえば歯周病などの口まわりの病気があれば、フードを食べるのに痛みが伴ってしまい、ドライフードを嫌がってしまうことがあります。
また下痢が続いたり、嘔吐が続いたりしている場合、内臓系の疾患によって体調不良を起こしているかもしれません。
夏であれば熱中症も考えられます。人間にとっては問題ない暑さでも、25℃以上を超えるような暑さは犬にとって大きな負担です。
「急にドライフードを食べなくなった」という場合、愛犬に元気がないと感じたら、まずは動物病院を受診してみてください。
ドライフードを食べないときの7つの対処法
愛犬がドライフードを食べない場合、以下のような対処法で改善する可能性があります。
- フードをふやかす
- トッピングを加える
- 食べなかったらフードを下げる
- フードを変えてみる
- 従来のフードと混ぜて与える
- コミュニケーション量を増やす
- 動物病院で診てもらう
もし愛犬が健康的に問題がないようであれば、フードの与え方を工夫してみましょう。香り立ちを良くしたり、ストレスを軽減させたりするのが効果的です。
嗜好性の問題なのか、体調面の問題なのか、判断がつかない場合は動物病院で診てもらうことをおすすめします。
1.フードをふやかす
フードの食いつきをよくする1つめの方法は、「ドライフードをぬるま湯でふやかす」ことです。ドライフードをふやかすと香り立ちがよくなり、愛犬の食欲を刺激することができます。
また消化によく噛みやすいのもメリットです。そのため歯の生え変わり時期にある子犬や、噛む力の弱った老犬、胃腸が弱っている犬などにおすすめできます。
ただし柔らかくなったフードは歯に付着しやすいので、歯垢や歯石にならないよう、丁寧なデンタルケアまで意識してあげましょう。
【ドライフードのふやかし方】
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ぬるま湯でふやかすと水分量が増えることで消化しやすくなるので、胃腸が弱った犬にもおすすめの方法です。
もっと早くふやかしたい場合、ミキサーやフードプロセッサーを使うこともできます。
水とフードを混ぜて電子レンジでチンする方法もありますが、温めすぎると愛犬が舌を火傷してしまう危険性があるので注意してください。
2.トッピングを加える
ドライフードだけでは食いつきが悪い場合、ウェットタイプやゼリータイプのフードと混ぜて与えることで、嗜好性を高めるという方法があります。
生肉の食感に近いウェットタイプやゼリータイプのフードは、水分量が多くて香り立ちがよいので食いつきの改善が期待できるのです。
有名なのは「ちゃおちゅ~る」のようなおやつですが、栄養バランスを重視した「栄養補完食」や「総合栄養食」のタイプもあります。
トッピングを加えるときは、給餌量に注意してください。ドライフードが「総合栄養食」であれば、栄養バランスやカロリーが十分になるように計算されています。
普段どおりの量のドライフードにトッピングを加えると、カロリーや栄養が大きすぎて肥満につながりかねません。犬のサイズや体重によって1日に必要なカロリー量は違うので、愛犬の体に合ったトッピングの量を考慮してあげましょう。
おすすめのトッピングは「犬の食いつきがいいと評判のトッピング3選」の見出しで紹介しているので参考にしてみてください。
3.食べなかったらフードを下げる
ドライフードを食べない理由が「味の好み」だけであれば、それは愛犬のわがままと言い換えることもできます。もし健康面でまったく問題ない場合は、わがままを改善するという対処法を試してみてもいいかもしれません。
ドライフードを与えても食べないとき、一定時間が経ったらフードを回収するのです。そうすることで愛犬は「わがままを言っても他のフードは出てこない」「与えられたごはんを食べないと無くなってしまう」ということを学習してくれます。
より効果的に学習してもらうために、ドライフードを食べたらしっかり褒めてあげましょう。
この方法でドライフードを食べさせたいときは、ごはんのとき以外におやつを与えないように注意してください。「ごはんを食べなくても美味しいおやつをもらえる」と勘違いしてしまう可能性があります。
可哀想だと思っても、1日くらいは絶食させるくらいの気持ちのほうがよいでしょう。犬の体調や年齢・サイズにもよりますが、成犬であれば最大で1~2日までのあいだの絶食であれば問題ないとされています。愛犬の健康面に十分に注意しながら試してみましょう。
4.フードを変えてみる
どうしてもドライフードを食べてくれない場合は、別のフードに変えたり、ウェットフードやセミモイストフードを主食にしたりするのも1つの手段です。
ドッグフードの種類によって、含有する水分量が違います。
- ドライ:水分10%程度以下
- ソフトドライ:水分25~35%
- セミモイスト:水分25~35%
- ウェット:水分75%程度以上
一般的には水分量が多いほうが香り立ちや味がよいとされています。
そのぶんウェットフードに慣れてしまうと、味気ないドライフードを今よりもっと嫌うようになる可能性があるので注意が必要です。
ウェットフードはドライフードに比べると比較的高価なので、ずっと主食として与えられるかどうか、という経済的な視点も持っておきましょう。
また主食として与える場合は、総合栄養食かどうかをチェックしてみてください。総合栄養食なら主食と水だけで十分な栄養・カロリーを摂取できますが、栄養補完食やおやつを主食として与えてしまうと栄養が偏ってしまいます。
食いつきがいい総合栄養食のドライフードを探したい方は、「犬の食いつきがいいと評判のドライフード3選」の見出しを参考にしてみてください。
5.(フードを変えた場合)従来のフードと混ぜて与える
フードを別のものに切り替えたときは、新しいドライフードを警戒して食べなかったり、今まで食べていたごはんの味と違うことで食べなくなったりすることがあります。
新しいフードをなかなか食べてくれない場合は、今まで与えていたフードと混ぜて、10日ほどかけて徐々に慣れさせていくのがおすすめです。
【フードの切り替え方】
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このように少しずつフードを切り替えていくと、愛犬も徐々に新しいフードに慣れやすくなります。
胃腸が弱い犬だと、フードの切り替えによって下痢・軟便になることもあるそうです。時間をかけて慣れさせていくことはもちろん、場合によっては獣医師と相談のうえ整腸剤とあわせて与えるなど、愛犬の様子を見ながらフードを切り替えましょう。
6.コミュニケーション量を増やす
環境の変化や運動量の変化でストレスがたまっている場合、愛犬とのコミュニケーション量を増やすことでストレスを軽減してあげましょう。ストレス解消になれば、自然と食欲が回復するかもしれません。
もしも引っ越しや部屋の模様替えなど、環境の変化が激しい場合は、とくにスキンシップをとることを意識しましょう。
引っ越しの前後には飼い主さんも役所での手続きなどが増え、普段よりも愛犬に留守番させる時間が長くなることで不安にさせてしまうかもしれません。
一緒に遊べる時間にはしっかり触れ合って、いつも以上にスキンシップをとってみてください。
7.動物病院で診てもらう
愛犬がドライフードを食べないとき、もしかしたら歯周病や口内炎、内臓、消化器官などの病気が関係しているかもしれません。以下のチェックポイントを確認してみてください。
【病気でドライフードを食べないときの特徴】
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食べ物だけでなく水も飲まないときは、病気でなにも口にできない状態かもしれません。内臓の病気や、重度の歯周病などが考えられます。
口臭をともなう場合やフードを痛そうに食べる場合には、歯周病や口内炎などの病気になっている可能性があります。
そのほか目立った特徴が見られないように感じても、排泄物の色・量に変化がないかチェックしてみてください。
なにか変化を感じたら、大事をとって早めに動物病院を受診しておくのがおすすめです。
犬の食いつきがいいと評判のドライフード3選
ドライフードの食いつきの悪さにお悩みであれば、犬の嗜好性が高いフードに変えてみるのもおすすめです。ここでは食いつきに定評があるドライフードを紹介します。いずれも総合栄養食なので、主食として与えることができます。
1.このこのごはん
コノコトトモニから販売されている「このこのごはん」は国産原料を使い、人工添加物、保存料、酸化防止剤など無添加のドライフードです。人間向けの食品と同じグレードの品質で管理していて、食いつきの良さに定評があります。
無添加で安心・安全を徹底しているだけでなく、健康できれいな毛並みを維持できるタンパク質抜群の栄養バランス、腸内環境を健康に保つ乳酸菌配合、涙やけ改善が期待できる食物繊維がたっぷり、などなど……。とにかく犬のことを考えて作られたドライフードです。
口コミでは「このドライフードにはトッピング無しで食べてくれました」「食に興味がないタイプなのか、フードをよく残していましたが、こちらは自分から食べて完食してくれるのでホッとしました」などの意見が見られました。
2.モグワンドッグフード
「モグワンドッグフード」は、手作りフードのレシピから生まれたイギリス原産のドライフード。
香料・着色料不使用で、人間でも食べられるレベルのチキン・サーモンを使用しているので、安全性の面でも評価が高いのが特徴です。穀物不使用(グレインフリー)なので消化によく、アレルギー性が低いという点でも安心できます。
犬がもともと肉食に近い雑食であることを考慮したうえで、生チキン・生サーモンをふんだんに使用しているからか、食いつきの良さも抜群なようです。
実際に口コミでは「食べた後もパッケージを舐めるほどです。食いつきが違います」「好き嫌いと食べムラが激しく過去色々なフードを試してきましたが、こちらのフードに辿り着いてからは落ち着いています」といった意見が見られました。
3.アートゥー
「アートゥー(AATU)」はスペイン原産のドライフードです。チキンを主原料としていて、割合としては66%が生チキン、14%が脱水チキンという高タンパクな総合栄養食です。
新鮮な肉を使っているおかげか、食いつきの改善に役立ったとの口コミが見られます。
「本フードのニオイにつられて口をペロペロしていたのでよほど気に入ったようです」「カリカリのドッグフードに何かトッピングしないと食べなかった愛犬。このフードに替えてからトッピングなしでも食いつきが段違い。いつも完食です」などの意見がありました。
合成着色料・合成保存料、合成香料などはすべて無添加。酸化防止剤として「トコフェロール」という原材料が記載されていますが、こちらは「ビタミンE」のことなので安心してください。穀物やじゃがいもも不使用なのでアレルギーの配慮にもおすすめです。
犬の食いつきがいいと評判のトッピング3選
いま与えているドライフードを変えずに食いつきをよくするなら、ウェットタイプの栄養補完食や総合栄養食を混ぜてあげるのがおすすめです。香り立ちや味が良くなることで、愛犬の嗜好性を刺激できます。ここではトッピングにおすすめのウェットフードを厳選して紹介します。
1.ヤムヤムヤム!ジュレ仕立て
「ヤムヤムヤム!(yum yum yum!)」は保存料・増粘剤・着色料不使用なので安心して与えることができるウェットフード。
チキン味は国産の生鶏肉を100%使用しています。馬肉味、かつお味のレパートリーもあって、いずれもヒューマングレードの食材を使用しているのが特徴です。
「ジュレ仕立て」はトッピング用に特化して製造されているのでドライフードに混ぜやすく、30gの使い切りサイズになったパウチ包装なのでゴミの処理もラクラク。
「このジュレをドッグフードにかけてからはがむしゃらに食べるようになりました。お皿までなめまわしています」「外出時はうまくフードを食べてくれないので、旅行中や外食時は必須です」など、食いつき改善を実感する口コミが見られました。
2.ごろっと蒸しささみ
シーザーの「ごろっと蒸しささみ」は、ささみを蒸して調理したウェットフード。油を使わずに調理しているので低カロリーで、蒸すことによりジューシーで柔らかい食感を実現しています。
「ジュレ仕立て」「とろみタイプ」の2種類に分かれていて、愛犬の嗜好性にあわせて選ぶことができます。また愛犬の健康・栄養バランスを考慮して「彩り野菜入り」「チーズ入り」などの種類から選ぶことも可能です。またささみの他には「ビーフ」味があります。
口コミでは「老犬なのでソフトな食感が良いみたいで、匂いに飛び付き、喜んで食べます」「うちの犬はドライフードだけだと食べなくなり、いろんなウェットフードを試しましたが、この商品が一番喜んで食べています」といった声が見られました。
3.ちゅ~る
猫が血相を変えてかぶりつくCMで有名な「ちゃおちゅ~る」はご存知の方も多いと思いますが、犬用の「ちゅ~る」製品も充実しています。
ささみ味をベースに、「軟骨入り」や「チーズ入り」をはじめ様々な味のラインナップがあり、愛犬が好きな味・香りに合わせて選ぶことができるのが特徴。
またこちらの製品は「乳酸菌」をプラスしていて、腸内環境の改善も期待できます。緑茶消臭成分が配合されているので、排泄物のニオイ軽減にも。
「愛犬がパッケージを見ただけで舞い上がって喜んでいます」「うちの老犬ポメラニアンは歯も無くなり硬いフードが食べられなくなりましたが、ちゅ~るのお陰で食欲旺盛になりました」など、食いつきの良さを評価する口コミがたくさん見られました。
ドライフードの食いつき改善だけでなく、普段のおやつとしても与えることができるので、一石二鳥と言えるかもしれません。
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