ペットの火葬にお供えする花を選ぶポイントは?
一番のポイントは、自分とペットとの思い出の花を選ぶことです。ペットの火葬や葬儀の場合、人間と違って厳格なしきたりはありません。ただしトゲつき・有毒の花、派手な色の花などは避けた方がよいので、ペット葬儀業者に相談のうえ決めましょう。
ペットの火葬によく使われる花は何?
選ばれることの多いおすすめの花は、ガーベラ、スイートピー、ひまわり、チューリップ、カスミソウ、トルコキキョウなどです。
ペットの火葬ではどんなお花を棺に入れる?選び方を解説!
犬や猫・小動物のペットの火葬時に、棺に供えるお花の選び方を解説します。
とはいえ実は、ペットの火葬で棺に入れる花に厳密な決まりはありません。人間の火葬とは違って自由に選べるのです。
強いて言うならば、花言葉や色などに注目してペットとの思い出やイメージに沿った花を選ぶのがよいでしょう。
共に過ごした大切なペットを見送るお葬式には、飼い主である自分自身が供えてあげたい花を選ぶのが一番です。次の観点から、大切なペットと自分との関係に合った花を選んであげてください。
- ペットのイメージに合った色・花言葉の花
- ペットとの旅行や散歩などで見た思い出の花
- ペットへの別れや愛を意味する花言葉を持つ花
- ペットの名前に由来のある花
ペットの火葬では、人の葬儀では使用しないような色とりどりの花々でお見送りするケースも見られます。愛するペットへの思いを第一に考えた花選びを行い、心に残る素敵な式にできるとよいですね。
とはいえ「何でもいい」と言われると逆に選びづらいと感じる方も多いでしょう。そんな方のために、記事後半ではペットの火葬時によく利用されるお花を紹介するので参考にしてみてください。
ペットの火葬に合わない避けるべきお花もある
先ほど「何でもいい」とお伝えしましたが、厳密には避けた方がいいお花もいくつか存在します。
具体的にどんなお花を避けたほうがいいのか、理由とセットで解説します。
NG1.花弁が大きい・色が濃い花<入れられる可能性もあるが配慮が必要>
花弁が大きい・色素が濃い花は、燃え残りの繊維が遺骨に付着し色素が移ってしまう可能性があります。遺骨以外のすすが多く残る原因にもなるため、できるだけ避けた方がよいでしょう。
思い出の花でどうしても使いたい場合は、事前に葬儀業者に相談することをおすすめします。遺体に直接置かないことや、小さな花・花びらのみであることを条件に認められる場合もありますよ。
NG2.トゲの付いた花<入れられる可能性もあるが配慮が必要>
トゲの付いた花は遺体を傷つけてしまう可能性があるため、避けるべきとされます。ただしトゲを除去すれば棺に手向けられるケースが多いでしょう。
「天国でも自由に走り回ってほしい」という思いを込め、トゲは全て取るか花部分のみを使用するとよいでしょう。
NG3.自分で摘んだ(育てた)花<入れられる可能性もあるが配慮が必要>
道端や庭に咲く花には虫が付いている可能性もあり、そのまま棺に入れると遺体を傷めてしまうことも。そのため自分で摘んだ花を供えるのは、控えた方が無難です。
とはいえ「お庭でのペットとのふれあいや、散歩で出会った思い出の花を供えたい」という希望もあることでしょう。洗浄することを条件に使用を許可してくれる葬儀業者もいるため、強い希望があれば相談してみましょう。
NG4.造花<入れられない>
プラスチック素材でできた造花は、燃え残ったり有害物質が発生したりする可能性があるため棺に入れることはできません。この点は、ほぼ全ての火葬業者に共通するルールになっています。
造花以外だと、おもちゃや首輪・ペットの洋服なども副葬品にできません。プラスチック素材や金属素材のもの全般は棺に入れられないことを覚えておきましょう。
NG5.葬儀に適さない(非常識に捉えられる)イメージの花<入れられる可能性もあるが避けるべき>
人の葬儀のように明確なルールが存在しないペットの葬儀。しかしあまりにも葬儀の場に適さない花は避けるべきです。具体的には以下のものがあります。
葬儀に適さない植物 | 花の例 |
マイナスなイメージの花言葉を持つ植物 | 黄色いバラ「嫉妬」「愛情の薄らぎ」
オレンジのユリ「憎悪」 黄色いカーネーション「軽蔑」 など |
有毒植物 | スイセン
スズラン ヒガンバナ など |
上記以外でも、つぼみ状態や枯れた花は棺に手向ける花として適切ではありません。ドライフラワーも枯れている状態のため、避けるべきとされています。ペットをできるだけ安らかに送り出してあげられるよう、満開に咲き誇った花を供えてあげましょう。
ペットの火葬や葬儀で供える花を選ぶ前に確認しておくべきこと
「お花」はペットの火葬において一般的な副葬品ですが、葬儀場によっては棺に花を供えられないこともあります。葬儀場独自の決まりがあるケースも考えられるため、花を選ぶ前には必ず、以下の内容をペット葬儀業者に相談するようにしましょう。
- 火葬で棺に花を供えてよいか
- 用意すべき(棺に入れられる)花の量
- 入れてはいけない花や副葬品
- その他注意すべき点やペット葬儀の常識
葬儀業者に確認したけれど、花選びに迷っている。そんな場合は「花屋」や、ペット葬儀の経験者に相談してみると具体的なアドバイスをもらえる可能性があります。
最近ではペット葬儀用の花束やアレンジメントを行ってくれる花屋も増えています。そういったサービスがあるお店に相談できると間違いがありませんよ。
ペットの火葬・葬儀の献花に適した花の種類6選
「飼い主の思いで決めていい」とはいえ、避けるべき条件を考えつつ適した花を選ぶのは難しいですよね。そこでペットの火葬や墓前の献花に使用されることの多い花を以下の6種類紹介します。
- ガーベラ
- スイートピー
- ひまわり
- チューリップ
- カスミソウ
- トルコキキョウ
花言葉や花色の例も合わせて紹介しているので、ペットの印象に合った花を選んでみてください。
ペットの火葬・葬儀におすすめの花①ガーベラ
ガーベラの花言葉は「希望」「前向きに前進する」など。おすすめの花色と花色に対応した花言葉は次の通りです。
花色の種類 | 花言葉 |
白 | 「希望」「純血」 |
ピンク | 「思いやり」「神秘」「燃える神秘の愛」 |
黄色 | 「親しみ」「究極の愛」 |
ガーベラは愛するペットの死を受け入れ、前向きに生きていく飼い主の思いを込めるのにぴったりのお花。年中手に入りやすく、さまざまな花色展開があるためペットの葬儀に向いている花といえます。
主人思いのペットに向けて「こっちは心配ないよ、安らかに眠ってね」。こんな思いを込めたいお花です。
ペットの火葬・葬儀におすすめの花②スイートピー
スイートピーの花言葉は「門出」「優しい思い出」。おすすめの花色と花色に対応した花言葉は次の通りです。
花色 | 花言葉 |
白 | 「ささやかな喜び」 |
ピンク | 「繊細」「優美」 |
黄色 | 花色特有の花言葉は特になし |
オレンジ | 花色特有の花言葉は特になし |
紫 | 花色特有の花言葉は特になし |
羽ばたく蝶を思わせる繊細な外観は、旅立つペットへの思いを表現するのにぴったり。1月の誕生花でもあるので、1月生まれのペットにもおすすめです。
繊細な性格のペットを優しく送り出すための花として、選んでみてはいかがでしょうか。
ペットの火葬・葬儀におすすめの花③ひまわり
ひまわりの花言葉は「あこがれ」「あなただけを見つめる」。7月の誕生花です。
夏の太陽のような明るいイメージは、元気いっぱいだったペットへ捧げるのに最適。明るく天国へ送り出してあげたいときにも選びたい花です。「あなただけを見つめる」という飼い主の思いも表現できます。
ひまわりを副葬品として用意する場合は、花のサイズが小ぶりの品種を用意するとよいでしょう。
ペットの火葬・葬儀におすすめの花④チューリップ
チューリップの花言葉は「思いやり」。おすすめの花色と花色に対応した花言葉は次の通りです。
花色 | 花言葉 |
ピンク | 「誠実な愛」「愛の芽生え」 |
オレンジ | 「照れ屋」 |
春を彩るチューリップは、女性的で可憐な印象。可愛らしいペットに手向ける花としてぴったりの花です。柔らかな印象の花言葉を持つ、暖色系の色を選ぶのがおすすめです。
ペットの火葬・葬儀におすすめの花⑤カスミソウ
カスミソウの花言葉は「感謝」「清らかな心」「無邪気」「幸福」。純白の小さな花がスプレー咲きする繊細な花です。単体でも清純で可愛らしいのですが、他の花と合わせると花束全体の印象を柔らかくまとめることができます。
幸福な時間をくれた無邪気なペットへの手向けの花にぴったり。ペットと過ごしたかけがえのない日々への感謝を表現できる花です。
ペットの火葬・葬儀におすすめの花⑥トルコキキョウ
トルコキキョウの花言葉は「希望」「永遠の愛」。おすすめの花色と花色に対応した花言葉は次の通りです。
花色 | 花言葉 |
白 | 「思いやり」 |
ピンク | 「優美」 |
ブルー | 「あなたを思う」 |
グリーン | 「よい語らい」 |
華やかで凛とした見た目のトルコキキョウは、8月の誕生花でもあります。寒色系かつ淡い花色も多く花言葉も優しげなので、男の子のペットに捧げる花としても最適。
美しく爽やかなトルコキキョウは、お相手への永遠の愛を表現しています。「ずっと忘れないよ」という思いを込めた花として選んでみてください。
知り合いのペットが亡くなったときにお花を選ぶポイントとは
知り合いのペット葬儀のために花を選ぶ際は、以下の点に注意する必要があります。
- 花の量は多すぎないこと
- 基本的には一般的な葬儀のルールに基づくこと
- 相場である3,000円前後で考えること
ペットの葬儀はルールが自由な分、飼い主によって考え方もさまざまです。相手の悲しみに寄り添い精神的な負担を軽くできるよう、失礼のない形でお悔やみの気持ちを表したいものですね。
それでは知り合いのペットが亡くなったら、どんな風にお花を選べばいいか見ていきましょう。
1.花の量は多すぎないこと
ペット用の葬儀会場や棺は小さいため、大きな花束を用意しても入り切らないことがあります。あまりに大きすぎると場にそぐわない可能性があるので、片手で持てる程度の小さめの花束を用意しましょう。
また花の量もペットの体の大きさに合ったものが適します。小動物の葬儀なのか、犬や猫といった中大型の動物なのかは把握しておきましょう。小動物であれば、遺体を隠さない小ぶりな花を選んでください。
2.基本的には一般的な葬儀のルールに基づくこと
自分と知人の関係性にもよりますが、知人のペットがなくなった場合は一般的な葬儀のルールに沿った花を選ぶと間違いがありません。
華やかすぎる花束は避け、仏花としても用いられるユリ・トルコキキョウ・カーネーション・菊などの花束を選ぶのがおすすめです。また「ペット葬儀専用のフラワーアレンジメント」を用意している花屋を探すのもよいでしょう。
3.相場である3,000円前後で考えること
ペット葬儀に送るお悔やみの品の相場は3,000円。お返しが不要であることを伝えるためにも、高すぎるお花を贈るのは避けたいものです。
なおペット葬儀のお悔やみの品は、お花以外を用意しても問題ありません。お花以外で選ぶ場合は、キャンドルやフォトスタンドなどが一般的です。愛するペットを失った悲しみを癒やせるような、温かみのある品を選ぶのがよいでしょう。
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