ペット火葬はどこに頼める?
ペット火葬の依頼先は以下の4種類です。「ペット霊園」「移動火葬車」「お寺」「自治体」それぞれ火葬方法や料金、選べる供養方法などが違います。この記事ではそれぞれのメリット・デメリットを比較します。
ペット火葬はどこに依頼するのがおすすめ?
ペット火葬に何を求めるかでおすすめの依頼先は変わります。「料金」と「供養の手厚さ」のバランスを重視するなら、ペット霊園への依頼がおすすめ。高齢などの理由で移動が難しい場合は、移動火葬車への依頼がおすすめです。
ペットの火葬やお葬式はどこに頼むことができる?4つの選択肢を比較
この記事では、ペットの火葬を依頼できる施設の選択肢と選び方を解説します。まずは4種類あるペットの火葬施設をざっと比較してみましょう。それぞれの価格帯や特徴は次の通りです。
費用相場 | おすすめ度 | 特徴と概要 | |
①ペット霊園 | 小型犬・猫:15,000~28,000円
大型犬:35,000~65,000円 |
高 | ・動物火葬場を持つ民間のペット葬儀専門施設
・合同火葬と個別火葬が選べる |
②移動火葬車 | 小型犬・猫:17,000~26,000円
大型犬:40,000~55,000円 |
高 | ・火葬設備のある車を使って火葬を行う
・指定の場所まで来てもらうことができる ・個別火葬のみ |
③お寺 | 小型犬・猫:20,000~40,000円
大型犬:35,000~80,000円 |
中 | ・ペットの葬儀設備を持つ一般のお寺
・僧による読経プランが用意されていることが多い ・合同火葬と個別火葬が選べる |
④自治体(公営斎場) | 3,000~30,000円 | 低 | ・自治体が運営する公営火葬場
・遺体が廃棄物扱いされることも多く、おすすめできない ・合同火葬が一般的 |
なお合同火葬とは複数のペットの遺体を同時に火葬すること。一方、個別火葬とはペット一体を個別に火葬することを指します。合同火葬は安価ですが、遺骨を返してもらうことはできません。一方個別火葬はやや高額になりますが、返骨されます。より手厚い葬儀・供養を行いたいのであれば個別火葬が良いでしょう。
もし火葬方法に迷っているなら「ペット葬儀110番」を利用するのもおすすめ。「ペット葬儀110番」では「②移動火葬車」による火葬が行えます。ペットを亡くしたのが初めてでどうすればいいか迷う人の相談に乗り、優良な火葬業者とつなげてくれるサービスです。「近くで良い火葬業者を見つけられない」「どこに依頼すればいいか分からない」という場合は、ぜひ頼ってみてください。
それではペット火葬を依頼できる4つの選択肢について、順番に解説していきます。
選択肢①:ペット霊園によるペット火葬の特徴とメリット・デメリット
ペット霊園とは、主にペットのお墓や納骨堂などを持つ施設のこと。愛するペットが亡くなった際に、遺体をペット霊園に持ち込むと火葬してもらえます。なおペット霊園のスタッフは「動物葬儀」のプロ。動物葬儀のルールやマナーに精通しており、初めてのペット火葬であっても安心して依頼できるでしょう。ペット火葬の依頼先としては、一般的な選択肢の1つです。
ペット霊園はあらゆる大きさのペットに対応した、独自の火葬炉や棺を持っています。ハムスター・うさぎなどの小動物から大型犬までさまざまな火葬に対応してくれるでしょう。ただし対応できる動物の大きさは施設によって違うため、詳細は施設に直接確認してみてください。
また墓地区画・納骨堂を持っている施設が大多数なので、火葬後の供養も一緒に依頼できます。
ペット霊園に火葬を依頼するメリット
- 合同火葬から個別火葬まで幅広い火葬プランを持つ
- プランを選べば料金が安い
- ペット葬儀について詳しい
- 供養まで一連で任せることができる
ペット葬儀専門業者なので飼い主に寄り添った対応が期待できる点がメリット。プランや供養方法も幅広く、納得のいく火葬方法を選べる可能性が非常に高いといえます。
ペット霊園に火葬を依頼するデメリット
- 遺体を霊園に持ち込む必要がある(移送サービスもあるが、追加料金が発生する)
- 悪徳業者も存在するため、口コミやネット情報をチェックして業者選びを慎重に行う必要がある
- 仏教の宗派は問わないのが普通なので、宗派にこだわる場合は適さない
デメリットは業者選びの難しさが挙げられます。同じような葬儀内容でも料金が異なることも多く、比較検討は必須。また火葬後のお墓参りなどを考えると、通いやすい場所を選ばなくてはいけない点もデメリットといえるでしょう。
選択肢②:移動火葬車によるペット火葬の特徴とメリット・デメリット
移動火葬車とは訪問火葬用の専門設備で、火葬用の炉を積んだ車両のこと。車の中で火葬できるため業者に近くまで来てもらい、その場で火葬を行えます。
ペット霊園と同じくペットの火葬を専門に行う依頼先であり、選ばれることの多い選択肢です。
移動火葬車の見た目は黒や白のバンで、一見して「火葬車」だとは分かりません。また煙や臭いの出ない作りになっていることも多く、安心して依頼できます(優良業者の場合)。
また火葬方法は個別火葬のみなので、火葬後に遺骨を返還してもらうことが可能です。
移動火葬車に火葬を依頼するメリット
- ペットを火葬場に連れていく必要がない
- 希望した場所に訪問してもらえる
- 遺骨が戻ってくる
- 立ち会いができる
- 家族だけでコンパクトに火葬ができる
亡くなったペットを霊園などに連れていくためには、基本的に車が必要です。しかし車を持っていない、あるいは運転できない方も多いでしょう。またペット霊園に連れていく時間が取れない方もいると思います。
そのような場合に業者に来てもらい、その場で火葬を行えるのが最大のメリット。霊園に比べると葬儀や供養方法がシンプルなので、形式にこだわらず家族のみでお別れしたい場合にも移動火葬車が選ばれます。
なおペット霊園にも、霊園に連れて行けない時にペットを迎えに来てもらえる「引取火葬」というサービスがあります。しかし「引き取り」になるため、飼い主が火葬の現場に立ち会うことはできません。火葬車であれば立ち会いも可能なので、その点が多くの方に評価されています。
移動火葬車に火葬を依頼するデメリット
- 大型のペット(20kgを超す大型犬など)は火葬できない業者が多い
- 火葬場所によっては、近隣への説明や自治体の許可が必要なケースもある
- ペット霊園選びと同様、悪徳業者を選ばないよう慎重に比較検討する必要がある
優良業者であれば、近隣へ煙被害などが出ないよう配慮してくれるでしょう。しかしそうでない場合は近隣住民に迷惑をかけたり、不審に思われたりする可能性もあります。
選択肢③:お寺によるペット火葬の特徴とメリット・デメリット
ペット火葬に対応しているお寺(寺院)に依頼する方法もあります。お寺は本来人の葬儀を行う場所ですが、ペットも家族の一員とみなす現代の考え方に対応した寺院も増えつつあります。お寺によるペット火葬は、合同火葬と個別火葬どちらも対応しているケースが多いでしょう。
お寺によるペット火葬の特徴は、仏教的な供養をしてもらえる点にあります。法要や読経が付いた火葬プランが用意されていることも多いでしょう。
ただしペットの火葬の選択肢としては、あまり一般的とはいえません。
お寺に火葬を依頼するメリット
- 人と同様に、仏教的な葬儀の様式にのっとって手厚く供養できる
- 宗派にこだわりがある場合などは、宗派を選べる
- 僧侶による読経付きのプランが用意されていることも多い
- 悪徳業者が圧倒的に少ない
手厚い供養が期待できる点はもちろんのこと、お寺が母体なので悪徳業者に当たりにくい点もメリットです。
お寺に火葬を依頼するデメリット
- ペット火葬に対応しているお寺が少ない
- ペット専門の火葬業者に比べると、料金が高いことも多い
- 一般的な葬儀のルールにある程度従う必要がある
- 小さなペット(小動物、昆虫など)は対応していないところもある
- 檀家にならなければいけない場合もある
デメリットといえるのは、お寺ならではのルールにある程度従う必要がある点。比較的服装などのルールが自由とされるペット火葬ですが、お寺で火葬する場合は周囲の目も配慮した対応が求められます。また檀家(だんか)やお布施といったお寺ならではの決まりごとがある場合も。契約前にお寺のルールを確認し、納得した上で申し込むことが大切です。
選択肢④:自治体によるペット火葬の特徴とメリット・デメリット
4つ目のペット火葬依頼先は自治体です。自治体窓口に連絡して火葬の予約を行い、公営斎場で火葬してもらう方法になります。
しかし結論からお伝えすると、自治体での火葬はおすすめできません。ペットを尊重した火葬を行ってもらえないケースが多いからです。というのも自治体では、ごみ焼却施設で廃棄物として焼却されてしまうことがあります。
最近ではそのような例は減ってきましたが、それでも合同火葬となり遺骨を返却してもらえないケースがほとんど。また合同火葬後に遺骨がどのような扱いになるのか、記載されていない自治体もあります。
自治体に火葬を依頼するメリット
- 圧倒的に安価に火葬を依頼できる
場合によっては数千円で依頼できるため、最も費用がかからない点がメリットです。ただしメリットは安さのみといえるかもしれません。
自治体に火葬を依頼するデメリット
- 廃棄物扱いで処理されてしまうこともある
- 立ち会いができず、遺骨が戻らない可能性が極めて高い
- しっかりと供養してもえらえない可能性がある
「ペットを尊重した火葬を行いたい」と考えるのであれば、自治体への依頼はやめておきましょう。
なお遺体持ち込みのルールや制限・火葬方法は自治体によってかなり違いがあります。例えば東京都であれば、板橋区の場合は「25kg未満のペットを2,700円で合同火葬・埋葬」してもらえるでしょう。一方で世田谷区では「原則飼い主が処理すること」と定められています。
おすすめのペット火葬依頼先は?結局どこに頼めばいいの?
ペット火葬の依頼先は、以下のように選ぶのがおすすめです。
- なるべく価格を抑えながらも、きちんと火葬と供養をしてあげたい→「ペット霊園」「移動火葬車」
- ペットを霊園や火葬場に連れていくのが難しい→「移動火葬車」
- 人と同じように、仏教の形式にのっとって火葬と供養をしてあげたい→「ペット霊園(上位プラン)」「お寺」
ただしペット霊園や移動火葬車は、優良業者を探し出す必要があります。またお寺はそもそもペット火葬に対応していないケースも多いでしょう。
もし自宅付近でペットを大切に扱ってくれる火葬業者を見つけられない場合は、ぜひ「ペット葬儀110番」を利用してみてくださいね。
「ペット葬儀110番」では「移動火葬車」による火葬が行えます。ペットを亡くしたのが初めてでどうすればいいか迷う人の相談に乗り、優良な火葬業者とつなげてくれるサービスです。「近くで良い火葬業者を見つけられない」「どこに依頼すればいいか分からない」という場合は、ぜひ頼ってみてください。
関連記事:ペット葬儀110番の口コミ・評判!トラブル無く依頼できる?信頼できる会社なのか?
ペット火葬を依頼した後の流れを把握しておこう
愛するペットの火葬について考えるなら、依頼先と同時に「亡くなってから火葬するまでの流れ」も知っておいた方が安心です。もしもの時が訪れてもペットの体を傷めず適切に対応できるよう、火葬や葬儀の流れと進め方を把握しておきましょう。
- ペットの脚を優しく折りたたみ、遺体のお清めをする
- 保冷剤などで首や内臓周辺を冷やしながら、涼しい場所で安置する
- 火葬先を決定する
- 火葬場でのお別れ会(葬儀)のあと、火葬を行う
- 遺骨供養を行う
火葬後の遺骨供養については、こちらの記事も参考にしてください。
関連記事:ペットの供養方法は4種類!自宅(手元)供養のやり方や必要なもの・費用を紹介!
なお遺体を傷めずに安置できる期間は夏なら1~2日、冬なら4~5日が限界。ペットが亡くなってしまってからだと、火葬をどこに頼むかじっくり悩んでいる時間はないと思っておきましょう。いざという時に慌てて間違った選択をしないよう、どんなお見送り方法がいいかをあらかじめ家族で話し合っておくといいかもしれません。
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