ペットの火葬にはどんなトラブル・事件がある?
ペット火葬のトラブルには様々な種類があります。たとえば高額料金の請求や遺体の不法投棄などです。
悪徳火葬業者の特徴は?
悪徳火葬業者の場合、企業の所在地や連絡先がホームページに記載されていないケースが多いでしょう。 また説明が明確ではない・口コミの内容が悪いなどの場合も悪徳火葬業者の可能性があるため、注意する必要があります。
実例!ペットの火葬で起こったトラブルや事件を紹介
実際にペット火葬で起こったトラブルをご紹介します。
- 高額の料金を請求された
- ペットの遺体を不法投棄された
- 他のペットの遺骨を返還された
- 突然霊園が閉業された
1つずつ確認しましょう。
トラブル例①高額の料金を請求された
ペットの遺体を火葬車の焼却炉に入れたあと、ホームページに提示されていた料金よりも数十万円も多い金額を請求された事例がありました。飼い主は火葬業者へ抗議しましたが「料金を支払えない場合、生焼けの状態で返還する」「遺骨を返さない」などと脅され、仕方なく料金を支払ったといいます。
東京都消費生活総合センターによると、焼却炉にペットの遺体を入れた後に高額請求を行う火葬業者が多いそうです。また料金の内訳を口頭でしか行わない業者もいるため、注意しなければなりません。
トラブル例②ペットの遺体を不法投棄された
2010年、埼玉県飯能市の山林に約100匹の犬や猫の遺体が遺棄されていた事件がありました。犯人は火葬業者の男性で、廃棄物処理法違反の疑いで逮捕されています。遺棄した理由は、他の火葬業者に依頼する費用を抑えるためでした。
トラブル例③他のペットの遺骨を返還された
前述の不法投棄事件と同じ人物が犯した事例です。
ペット(犬)の火葬後に遺骨を返す約束を飼い主としていましたが、実際に返したのは別の犬の遺骨でした。ペットの遺体を預かった後に山林に放置し、後日別の犬の遺骨を入れた骨つぼを飼い主に渡していたのです。前述の不法投棄の事件同様、火葬費用を浮かせたいがために行われた犯行でした。
トラブル例④突然霊園が閉業された
2017年、大阪府枚方市のペット霊園「宝塔」が突然閉園するトラブルが発生しました。利用者へ閉園する旨の事前連絡がなされず、お墓の撤去作業が行われてしまったといいます。利用者は霊園でペットの遺骨や遺品を探すことになりましたが、墓石がないためペットの遺骨か分からなくなった方も。
ペット火葬に関する悪徳業者の見分け方!こんな業者には注意
前章ではペット火葬で実際にあったトラブルをご紹介しました。飼い主の気持ちを無視したトラブルが多く、心配になってしまいますよね。
自分が被害者にならないためにも、依頼する火葬業者が悪徳業者でないかをある程度見分けられるようになる必要があります。
そこでこの章では、悪徳火葬業者にはどのような特徴があるかを解説します。
- 企業の所在地や連絡先がホームページに記載されていない
- 明確な料金の提示がない
- 自社で運営されていない
- 口コミの内容が悪い
見分け方①企業の所在地や連絡先がホームページに記載されていない
悪徳業者のホームページの場合、所在地や連絡先が記載されていないことがあります。トラブルが起きた際に連絡が取れない可能性があるため、注意が必要です。
見分け方②明確な料金の提示がない
火葬料金の詳しい説明や金額が提示されない場合は、悪徳業者の可能性が高いので注意しましょう。
火葬料金の内容を書面ではなく口頭で伝える、あるいは料金の内訳をハッキリさせないようにし、後から高額な料金を請求するケースがあります。
たとえば見積表に「諸費用」などの曖昧な項目があれば、どのような費用なのかを確認した方が良いでしょう。また基本料金以外にお金がかかる場合もあります。火葬前のセレモニーで使用する「お花代」や、遠方で火葬する場合に必要な「出張料金」が後々必要となる可能性もあるため注意が必要です。
見積書をもらった際には料金項目の詳細や、今後別途で料金がかかるかを確認しておきましょう。その際の返答が曖昧だった場合は、悪徳業者である可能性を疑ってください。
見分け方③自社で運営されていない
ペットの火葬を運営会社ではなく委託業者が行っている場合も注意が必要です。運営会社の評判が良くても、委託業者が必ず丁寧に火葬してくれるとは限らないからです。
もちろん自社で運営されていないからといって、すべての火葬業者が悪徳であるとは限りません。しかし極力トラブルを避けるには、火葬をどの業者が行うかを把握しておく必要があります。実際に火葬を行う業者を調べたい時は運営元のホームページを確認するか、運営元に直接電話で聞いてみると良いでしょう。
ペットの火葬は自社運営の火葬業者を選ぶか、委託業者の名前を公表している会社への依頼をおすすめします。
見分け方④口コミの内容が悪い
口コミも業者の品質を見極めるために重要な要素です。もちろん口コミ評価が悪いだけで悪徳業者とは決めつけられませんが、評価が悪いのには悪いなりの理由があるはずです。
ただし口コミの件数が極端に少ない業者の場合、偏りが発生している可能性もあるでしょう。なるべく口コミ件数が多く、かつ良い口コミが多い業者を選ぶのがおすすめです。
ペット火葬でトラブルに遭わないための対策
具体的にどのような対応をとれば、トラブルを回避しやすくなるのでしょうか?この章ではトラブルに遭わないための具体的な対策をご紹介します。
- 企業情報や立ち会いプランがあるか確認する
- 業界団体に加盟しているか確認する
- 質問や相談に対して丁寧に対応してくれるか確認する
- 複数社の料金を比較する
- 契約内容を書面で確認する
1つずつ確認していきましょう。
対策①企業情報や立ち会いプランがあるか確認する
前述の通り、火葬業者のホームページで企業情報や火葬プランの内容を確認しましょう。企業情報とは、会社の所在地や連絡先・運営会社などの情報を指します。
企業情報を確認する理由は、所在やサービス内容が不明確な会社の場合トラブルが起きた際に対応してくれない可能性があるからです。きちんと対応してもらうためにも、会社の所在地や連絡先は確認しておきましょう。
また火葬の立ち会いができるプランかどうかもチェックしておくことをおすすめします。悪徳業者の場合、飼い主の目がない場所でペットの遺体を不法投棄する可能性があるからです。立ち会いのプランがあれば、ペットをきちんと弔えたか確認できますね。
対策②業界団体に加盟しているか確認する
気になる火葬業者があれば、実際に存在している業界団体に加盟しているか確認しましょう。悪徳業者の中には、実在していない業界団体の名前をホームページに記載しているケースがあります。偽の業界団体を記載することで、信頼できる火葬業者であるように見せかけているため注意が必要です。
ペット火葬に関係のある業界団体は、主に以下の通り。
- 一般社団法人全国ペット霊園協会
- 一般社団法人日本動物葬儀霊園協会
- 日本ペット火葬協会
- 一般社団法人東京都獣医師会霊園協会
- 動物供養協議会
上記以外の団体名が記載されている場合、実際に存在している団体か連絡先に問い合わせてみましょう。
対策③質問や相談に対して丁寧に対応してくれるか確認する
火葬業者がプラン内容や料金などのサービス内容に関して、丁寧に説明してくれるかを確認しましょう。火葬プランや料金についての質問に対して説明が曖昧だと、後々トラブルに発展する可能性があります。
気になる火葬業者があればまずは問い合わせて、質問や相談に丁寧に対応してくれるかをチェックしておくと良いでしょう。
対策④複数社の料金を比較する
契約をする前に、必ず相見積もりをもらいましょう。相見積もりを行えば「高すぎる業者」「安すぎる業者」を見抜くヒントになります。
見積もり比較時は合計金額だけでなく、料金の内訳も確認しておきまましょう。本来必要ないサービス内容が含まれているかもしれず、逆に必要なサービスが含まれていない場合もあるからです。
内訳で分からない部分があれば必ず火葬業者に質問して、納得したうえで契約に移るようにしましょう。
対策⑤契約内容を書面で確認する
契約は口頭だけで行わず、必ず書面にて交わしましょう。口頭のみだとトラブルの際に証拠がないため、対処できない可能性が出てくるからです。
もし火葬業者が口頭のみで契約を行おうとするなら、別の火葬業者に依頼するか書面での契約を申し出ましょう。
もしペットの火葬でトラブルに遭ってしまったらどう対処すればいいのか?
火葬業者とトラブルになった際には「消費生活センター」または「消費者生活相談センター」に連絡してください。
消費生活センターや消費者生活相談センターは、各都道府県や市区などに設置されています。商品・サービスに関する問い合わせやクレームなどを専門の相談員が聞き取り、公正な立場で処理にあたります。
また犯罪に巻き込まれたり、自分ではどうしようもできないトラブルが起こったりした場合は、警察への連絡も考えておくと良いでしょう。
コメント