犬の老衰死の兆候・亡くなるサイン|看取る準備をして最期まで寄り添ってあげよう

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犬の老衰死を見抜くことはできる?

犬の老衰死を完璧に見抜くことは難しいでしょう。犬種やサイズ(小型・中型・大型など)によっても異なり、さらに同じ条件であっても個体差があるからです。この記事では老犬によく見られる体の不調について解説します。こういった症状が見られたら、なるべく犬と一緒にいる時間を取ってあげましょう。

老犬を最期まで看取るにはどうすればいい?

愛犬の最期の瞬間を看取るためには、以下のような準備をしておくことが大切です。 「老衰症状が見られるようになったら、愛犬との時間をできるだけ増やす」「なるべくいつでも仕事を休めるような環境作りを行う」「すぐに駆け込める病院を見つけておく」。犬が亡くなった後に後悔する人は非常に多いようです。できる限りの努力・工夫をすることをおすすめします。

犬の老衰死の前兆は?寿命の見抜き方やその対処法を解説

床に寝そべる犬

老犬になるとさまざまな健康トラブルが起こりやすくなるため、どれが犬の老衰症状なのか判断するのは難しくなります。今回紹介する症状が老犬にみられた場合はできるだけ側にいる時間を増やし、息を引き取る瞬間に立ち会えるといいですね。

また犬が老衰死する時の前兆とあわせて対処法も解説するので、老犬のケアに役立ててください。

  1. 食欲が低下する
  2. 体温が低下する
  3. 睡眠時間が長くなる
  4. 動作がゆっくりになる・歩けなくなる
  5. 呼吸が安定しなくなる

順番に見ていきましょう。

老衰症状①:食欲が低下する

犬が高齢になると、さまざまな理由で食欲が低下します。

  • 運動量の減少
  • 消化機能の低下
  • 代謝の低下
  • 筋肉量の低下
  • 視覚や嗅覚の衰え

など

他にも歳を取ったことで食事の好みが変わったり、ストレスが原因で食べなかったりするケースもあります。また老衰死の前兆だけでなく、何かしらの健康トラブルが原因で起きていることも。心配な場合は動物病院を受診しましょう。

食欲が低下した時にはいつものご飯を温める・味の違うご飯に変える・食べやすい高さの容器を使うなど、工夫できることはたくさんあります。どのような理由で愛犬の食欲が落ちているのかを見極めて対処してあげましょう。

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老衰症状②:体温が低下する

犬の老衰死の兆候として体温の低下が見られます。加齢が原因で代謝が落ちたり、体温調節機能が衰えたりすることが原因です。一般的に犬の体温は38.0℃前後が平熱とされており、犬によって異なるものの37.0℃より低いと低体温といえるでしょう

犬が高齢になってきたら、定期的に病院で体温を測ってもらうようにしてください。また心配であれば病院に相談し、自宅でも体温を測ることを検討してみましょう。

高齢の犬の四肢や身体に触って冷たいと感じる時は、毛布をかけてあげる・暖房器具を使うなどしてあげましょう。ただし電気毛布や湯たんぽは犬の身体に長時間触れると、低温やけどを引き起こす危険性があるため十分注意してください。

老衰症状③:睡眠時間が長くなる

犬は年齢を重ねるとともに睡眠時間が長くなり、18時間以上寝るケースも珍しくありません。しかしあまりにも睡眠時間が長く食事やトイレにも動かない場合は、老衰死の前兆の可能性があります。

無理に起こす必要はありませんが、床ずれにならないように床ずれ防止クッションを使ったり、2時間くらいをめどに体勢を変えてあげたりしましょう。床ずれの初期症状としては皮膚の赤みなどがあるので、定期的に老犬の身体をチェックしてください。皮膚に少しでも異常がみられる場所は特に注意が必要です。

老衰症状④:動作がゆっくりになる・歩けなくなる

老衰死の前兆として筋力が低下して動作がゆっくりになり、ひどい場合は歩けない状態になることもあります。ただし歩けなくなったからといって、すぐに寿命を迎えるわけではありません。

筋力の低下で動作がゆっくりになっている場合は、歩行をサポートする介護用ハーネスを使用するのがおすすめです。歩けない場合は介護用ペットカートなどを使い、外の空気を感じさせてあげると良いでしょう。

老衰症状⑤:呼吸が安定しなくなる

老衰死が近い犬は呼吸が安定しないケースが多いでしょう。呼吸が浅い・深い、または早い・遅いなど普段とは違う呼吸をし始めることがあります。

愛犬の呼吸がいつもと違うと感じた時は、すぐにかかりつけの動物病院に症状を伝えて、獣医師の指示に従ってください。飼い主に余裕があったり、複数人で対応できたりする場合は呼吸の様子を動画で撮影する・症状の経過をメモするなどできると良いでしょう。

老犬が死ぬ間際に取る行動は?「今日にでも死んでしまう」というサインや見抜き方はあるのか?

床に寝そべる犬

老犬が亡くなるサインに「死戦期呼吸」というものがあります。

これは心停止前に起こる通常とは異なる呼吸のこと。以下のような特徴があります。

  • 呼吸しているはずなのに胸が上下に動かない(口だけが動いている)
  • しゃくりあげるような呼吸をしている
  • あえぎに似た呼吸をしている

初めてこれを見る方の多くが、ちゃんと呼吸していると勘違いしてしまうようです。死戦期呼吸を見抜くことは難しく、また愛犬の呼吸が乱れていると心配のあまりパニックを起こしそうになるかもしれません。そんな時は一度深呼吸をして落ち着き、愛犬に寄り添ってあげてくださいね。

逆に高齢の犬に対してやってはいけないこと

床に寝そべる犬

犬は見た目で高齢になったことを判別しにくいため、ついつい成犬の時と同じように接してしまうケースが多いでしょう。しかし高齢になると筋力や体力・免疫力などが低下します。

ここからは愛犬が高齢になった時にやってはいけないことを解説します。

老犬にやってはいけないこと①:食事を無理に食べさせる

犬は高齢になると消化器官・味覚・嗅覚などが衰えてくるため、食欲も低下することが多いでしょう。「体調を崩さないように」と無理にごはんを食べさせると、内臓に負荷をかけたりストレスを与えたりしてしまいます。

ただし獣医師から指示を受けて、シリンジなどを使って与える場合は例外。寝たきりや流動食しか食べられない時は、ある程度強引に食べさせなければいけないこともあります。必ず病院に相談し、正しい方法で与えてあげてください。

老犬にやってはいけないこと②:吠えているのを無視する

犬のしつけでは「犬が吠えたら無視をして、吠えるのをやめたら褒めてください」などといいますよね。しかし高齢の犬が吠えている場合は無視をせず、どうして吠えているのかを考えてあげましょう。

高齢の犬が吠えている時に考えられる理由は、以下の通りです。

  • 認知症の症状
  • 痛みがある(病気・けが)
  • 不安がある
  • その他何かしらの要求がある

など

犬は高齢になると視覚・嗅覚などが衰えてしまい、周囲の状況を理解することが難しくなります。そのため不安な気持ちから吠えることが多くなるでしょう。ストレスはさまざまな健康トラブルの原因になるので、なでたり声をかけたりして愛犬を安心させてあげてください。

他にも痛い場所がある・喉が渇いた・お腹が空いたなど、要求があり吠えることもあります。愛犬の様子をよく観察し、できるだけ解消してあげられるといいですね。

老犬にやってはいけないこと③:トイレの失敗を叱る

犬は高齢になるとトイレを失敗しやすくなります。トイレを失敗する理由は、高齢というだけでなく認知症を始めとしたさまざまな病気が原因であることも。トイレを何度も失敗されると片づけが大変で、怒りたくなるかもしれません。しかし決して叱らず片付けてあげてください。

トイレの失敗を叱ると「トイレをすること自体を叱られた」と認識してしまう恐れがあります。トイレを我慢したり、叱られたストレスでさらにトイレを失敗したりすることもあるので、淡々と片付けるのがポイントです。

老犬の介護は非常に大変だと思いますが、その介護の時間も愛犬との大切な思い出になるでしょう。愛犬が最期の瞬間まで幸せな時間を過ごせるように、しっかり向き合ってあげてください。

老犬にやってはいけないこと④:段差がある環境で生活させる

老犬を段差がある環境で生活させるのはやめましょう。階段を自由に行き来できたり、ソファーなど高さのある家具を置いたりすると、段差で骨折やけがをする危険性があります。老犬になると骨密度が低下していくため、今までは大丈夫だった段差にも注意が必要です。

可能な限り段差がある場所には行けないように対応してください。移動できる家具は老犬がいない部屋に移動する、背の低い家具に変えるなどしましょう。また動かすのが難しい場合や階段などは、ペットフェンスを使用するなど環境に合わせて対策してあげましょう。

ちなみに老犬が骨折すると、運動量の低下から筋肉が衰えやすくなります。また刺激のない生活になったことが原因で認知症のリスクがアップするなど、さまざまな健康トラブルを引き起こす恐れも。

老犬にやってはいけないこと⑤:無理に散歩へ連れていく

「寝たきりの時間が増えたし、筋力が落ちないよう散歩に連れていかないと」と思うかもしれませんが、老犬は無理に散歩へ連れていってはいけません。もちろん適度な運動は必要ですが、無理な運動は関節や足腰だけでなく心臓などへも負担をかけてしまいます

また散歩へ行ける状態であっても、成犬の時と同じ時間・場所・頻度で出かけるのはやめましょう。一見成犬の頃と変わっていないように見えても、確実に筋肉量や心肺機能は低下しています。

散歩に行きたがった場合は事前に家の中でウォーミングアップを行い「気温が落ち着いている時間帯に」「歩きやすい場所を」散歩しましょう。散歩する時間を短めにする、休む時間を作るなどして負担をかけない工夫をしてください。

犬の老衰死が近づいてきた際にやっておくべき準備

抱っこされる犬

老衰死が近くなった愛犬に対してやっておくことは、何よりも愛情を持って接してあげることです。子犬や成犬の頃とは違い、愛犬と過ごす1日1日の大切さが身に染みるでしょう。

そんな時にやっておくべき準備をご紹介します。

看取る準備①:体のケアを入念にしてあげる

老衰死が近づいてくると、下痢をしやすかったりうまくご飯が食べられなくなったりします。お尻まわりの毛や顔まわりが汚れやすくなるため、こまめに拭いてあげるなどのケアを行いましょう。

また睡眠時間が長くなるので床ずれにも注意が必要です。長時間寝たきりになると身体や関節が固まってしまうため、愛犬が嫌がらない範囲で身体を動かしてあげてください。

看取る準備②:愛犬との時間を増やす

愛犬が老衰死に近づいていると感じた場合は、可能な限り一緒に過ごす時間を増やすと良いでしょう。「あの時もっと一緒にいてあげられたら良かった」「そばに居てあげられたら、辛い思いをさせずに済んだかもしれない」と亡くなった後に後悔するケースが多いからです。

ペットロスの症状を和らげるためにも、老衰死の兆候が見られたらできるだけ愛犬の側にいてあげると良いでしょう。

  • 優しく声をかけてあげる
  • なでてあげる
  • 抱っこしてあげる
  • ただ側にいる
  • 一緒に写真を撮る

どれも「今」しかできないことかもしれません。これまでの思い出を振り返り、家族になってくれたことへの感謝の気持ちを伝えておきましょう。

看取る準備③:いつでも行ける動物病院を見つけておく

愛犬の容体が急変した時に行ける動物病院を見つけておきましょう。かかりつけ病院が夜間も対応している場合は問題ありませんが、そうでない場合は夜間対応のある病院を探して一度受診しておくと安心です。

看取る準備④:亡くなった後のことを決めておく

愛犬が必死に生きている状況で考えるのは辛いかもしれませんが、亡くなった後のことをあらかじめ決めておくと後々慌てずに済むかもしれません。

  • 愛犬をどのような方法で火葬(葬儀)するのか
  • 供養は自宅で行うのか、それともペット霊園のお墓に入れてあげるのか
  • どのような業者を利用して火葬や供養を行うのか

など。「今は生きているし、そんなことは考えられない」と思う方もいるかもしれません。しかし愛犬が亡くなった後はショックや喪失感が大きく、正常な判断ができないこともあります。

また「火葬業者をスムーズに決められず、家族全員が立ち会えない日時に依頼することになった」となると、後悔が残りますよね。

できれば愛犬が亡くなる前にある程度の対応を決めておき、いざとなった時に悔いなく送り出せるよう準備しておくのがおすすめです。

関連記事:ペット火葬・葬儀はどこに頼む?そもそもどこでできる?業者による違いや特徴を解説

関連記事:ペットの供養方法は4種類!自宅(手元)供養のやり方や必要なもの・費用を紹介!

看取る準備⑤:なるべくいつでも仕事を休める環境を作っておく

これは少し難しいかもしれませんが、愛犬の状態が悪化した時に仕事をすぐに休めるよう準備しておけるとベストです。

仕事やアルバイト先で周囲の人に事情を説明したり、有給をすぐに使えるよう準備したりなどしましょう。なるべく愛犬のそばにいてあげられるよう、最大限の工夫をしてあげてくださいね。

犬の平均寿命はどれくらいか?一般的にはどれくらい長生きする?

犬の横顔

犬の平均寿命は2021年時点で14.3歳といわれています。しかし平均寿命は年々伸びており、2022年以降はさらに長くなることが予想されます。

平均寿命が伸びた要因としては、犬=ペットというよりも「家族」という認識が増えてきて、食事管理や生活環境が良くなったことなどが挙げられるでしょう。また医療の進歩や犬用サプリメントの開発など、犬の健康に関する意識も高くなってきています。これらの要因が重なって平均寿命が長くなっているといえるでしょう。

ただし犬の平均寿命とひとくくりにいっても、犬の種類(大きさ)で異なります。犬の種類(大きさ)ごとの寿命の目安は以下の通りです。

犬の種類(大きさ) 平均寿命
超小型犬 14.4歳
小型犬 14.4歳
中型犬 13.4歳
大型犬 11.5歳

関連記事:犬の平均寿命を種類別に解説!長生きする犬の特徴や、長生きのための育て方

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