モルモットは火葬して遺骨を残せるの?
モルモットはペット火葬専門の業者に依頼することによって、人間や他の動物と同じように火葬ができます。もちろん火葬後に遺骨を残すことも可能。小動物専用の火葬炉を使うことで、遺骨を綺麗に残せます。しかし全ての火葬業者が小動物専用の火葬炉を持っているわけではありません。またプランによっても遺骨が残るかどうかが異なるので注意が必要です。
モルモットが亡くなったら火葬すべき?そのまま庭に埋葬する?
亡くなったモルモットは、火葬してから供養するのがおすすめです。火葬していない遺体をそのまま庭に埋葬すると、臭いや虫が発生する原因になってしまいます。また火葬を行えば、遺骨をずっと身近に置いておく「手元供養」も可能です。
モルモットが亡くなった後、火葬(葬儀)を行う流れ
モルモットが亡くなってしまうと、時間の経過と共に身体が死後硬直したり腐敗が進んだりしてしまいます。飼い主は速やかに最期のお世話をしてあげましょう。亡くなってから火葬するまでの具体的な流れや方法を解説します。
- 正しい方法でモルモットを安置する
- モルモットに対応している火葬(葬儀)業者に火葬を依頼する
- モルモットの火葬を行い、必要に応じてセレモニーや立ち会いを行う
- 火葬後にモルモットの遺骨を返却してもらう
葬儀の流れ①:正しい方法でモルモットを安置する
火葬や葬儀の準備をする間、まずはモルモットを正しい方法で安置してあげます。
まずは汚れている部分を湿らせたガーゼなどで優しく拭きとってあげましょう。体液が出る場合は、脱脂綿などを当てておきます。
亡くなった後は2~3時間程で身体が死後硬直するので、なるべく早くモルモットの体勢を整えてあげてください。手足と身体を丸めるようにして自然な体勢に整え、目が開いている場合は指で優しく閉じてあげましょう。体勢を整える前に死後硬直してしまった場合は、無理に動かさず布などを覆ってあげてください。
身体を清めたら汚れていない段ボールなどにペットシーツかタオルを敷き、その上に遺体を寝かせます。遺体の温度が高いと腐食が進みやすくなるので、ドライアイスや保冷剤で冷却しながら涼しい部屋に安置しましょう。
葬儀の流れ②:モルモットに対応している火葬(葬儀)業者に火葬を依頼する
ペット火葬業者に依頼し、亡くなったモルモットの火葬を行ってもらいます。火葬を依頼するには固定の火葬炉を備えたペット霊園へ連れていく(もしくは引き取りに来てもらう)か、移動火葬車に訪問してもらうといった方法があります。
方法 | 詳細 | メリット |
ペット霊園へ行く
(引き取りに来てもらう) |
ペット霊園などの火葬炉を備えた施設へ連れていき、火葬する。一般的にイメージされる火葬と同じ方法。 | ・幅広いプランから火葬方法を選べる
・供養まで一連で任せられる |
移動火葬車に訪問してもらう | 火葬炉を備えた車に自宅まで訪問してもらい、車の中で火葬する。自宅もしくは近隣の迷惑にならない場所で行う。 | ・自宅まで訪問してもらえる
・家族全員が立ち会いやすい |
火葬場への移動が難しい場合は移動火葬車が便利ですが、供養の手厚さを重視するならペット霊園で火葬するのがおすすめです。
火葬方法を決めたら、その後は火葬プランを考えなくてはいけません。プランごとに飼い主ができることが異なります。プランによっては「火葬に立ち会えない」「お骨上げができない」「返骨してもらえない」といった可能性があるので、飼い主の希望に沿った内容になっているか確認が必要です。
プランの内容は業者によってさまざまですが、一般的には以下のようになっています。料金は後ほど解説します。
プラン①:合同火葬
合同火葬は他のペットと同じ火葬炉で、一緒に火葬する方法です。火葬に立ち会えないことが多く、遺骨の見分けがつかなくなるので返骨もできません。手厚く送り出してあげたい飼い主さんにはあまりおすすめできない方法です。
プラン②:個別一任火葬
個別で火葬する方法で返骨が可能です。しかし火葬を業者にお任せするプランなので、立ち会いやお骨上げはできません。「火葬に立ち会う時間が取れない」「精神的に負担が大きく、火葬に立ち会えない」などの場合は、このプランを選ぶのが良いでしょう。
プラン③:個別立ち会い火葬
火葬の立ち会いやお骨上げ・返骨まで可能です。人の火葬に近い方法で、葬儀全てに参加できます。最も手厚く送り出してあげたい人におすすめの方法です。
葬儀の流れ③:火葬を行い、必要に応じてセレモニーや立ち会いを行う
それぞれのプラン内容に沿って火葬を行います。
立ち会いができるプランを選択しているのであれば、お骨上げやセレモニー(葬儀)などを行います。立ち会いができないプランを選択した場合は、火葬が終わるまで別部屋で待機するか、自宅で火葬が終わるのを待つケースが多いです。
業者やプランによって行う内容が異なるので、詳しくは依頼する業者へ問い合わせてみてください。
葬儀の流れ④:火葬後にモルモットの遺骨を返却してもらう
個別火葬をした場合は、遺骨を返却してもらうことが可能です。自宅供養を考えている人にとって返骨は必要なので、あらかじめ火葬業者に伝えて返骨が可能なプランを選択してください。そのままペット霊園で供養してもらう場合には、返骨の必要はありません。
モルモットの火葬(葬儀)にかかる費用
火葬業者でモルモット火葬を行うときの、プラン別の費用相場は以下のとおりです。
プラン | 料金 |
合同火葬 | 15,000円 |
個別一任火葬 | 18,000円 |
個別立ち会い火葬 | 20,000円 |
火葬料金はペットの体重によって変動する火葬業者が多く、体重が重いほど高額になります。モルモットの体重は約1kgなので、「小動物」や「2kg未満」といったカテゴリーに分けられていることがほとんどです。
訪問火葬の場合は指定エリアから外れると、火葬料金の他に交通費がかかることがあります。訪問先が火葬業者から遠くなるほど交通費が高くなり、相場は2,000~12,000円程度です。交通費を抑えたい場合は、自宅から近い火葬業者を探すことをおすすめします。
プラン内容や各料金は火葬業者によって異なるので、詳細は依頼する業者へお問い合わせください。
モルモットを火葬した後は、供養をしてあげよう
火葬後に遺骨となったモルモットを、手厚く供養してあげましょう。
供養方法は複数あるので、どのような方法を選ぶべきなのか迷う飼い主も多いと思います。飼い主の思いや予算に合わせて納得のできる方法を選ぶことが大切です。
モルモットの供養方法①:自宅供養
火葬後に返骨してもらい、ペット霊園には納めず自宅に持ち帰り供養する方法です。亡くなった後でもモルモットの存在を身近に感じられ、いつでも手を合わせられるといったメリットがあります。
自宅供養にもいくつかの方法があるのでご紹介します。
①-1:自宅の庭に埋葬する
自宅の庭に穴を掘り、遺骨を埋めて供養する方法です。埋めた場所には墓石などのモニュメントを置いたり、花や木を植えたりして目印にするのが一般的です。遺骨を埋葬する場合は、必ず飼い主が所有する土地で行いましょう。公共の場や他人の土地に埋葬してしまうと、不法投棄と見なされ刑罰の対象となる場合があります。
庭に埋葬するためには、穴を掘るスコップや墓石などの購入費用がかかります。ペット専用墓石の費用相場は3,000~15,000円程度です。
①-2:自宅のプランターに埋葬する
アパートなどの賃貸住宅に住む場合は、近くに埋葬できる庭がないという人も多いと思います。それでも遺骨を近くで埋葬したい人には「プランター葬」という方法がおすすめです。プランターの中に土を入れてその中に遺骨を埋葬する方法で、埋葬したプランターには花を植えたり造花や置物を置いたりして供養します。
プランター葬をするにはプランター・土・花などの購入費用がかかり、費用相場は3,000~10,000円程度です。
①-3:骨壷に入れて自宅の室内で供養する
遺骨を骨壷に入れた状態で、自宅の部屋で供養する方法です。ペット専用の仏壇や仏具を用意し、供養することが一般的です。遺骨にはカビが発生しやすいので、定期的にカビの対策を行いながら供養する必要があります。
仏壇や仏具を買いそろえるための費用相場は、10,000~50,000円程度です。
モルモットの供養方法②:ペット霊園に埋葬
ペット霊園のお墓に埋葬して供養する方法です。ペット霊園のお墓には「共同墓地」と「個別墓地」があります。
②-1:ペット霊園の共同墓地
共同墓地は複数のペットの遺骨が一緒に埋葬されたお墓のことで、個別墓地と比べて費用が安く、管理の手間がないといったメリットがあります。しかし霊園の規定によって、お参りの時間が決められていたりお供えができなかったりする場合があります。
火葬の際に「合同火葬プラン」を選択した場合、そのまま他のペットと一緒に共同墓地に埋葬されるといった流れになることが一般的です(遺骨の見分けがつかなくなるため)。
共同墓地に埋葬する費用は、上述した火葬料金に含まれているケースも多いです。しかし一度自宅で供養した遺骨を埋葬したり、他の火葬場で火葬した遺骨を埋葬したりする場合は、埋葬料が10,000~15,000円程度かかる場合があります。
②-2:ペット霊園の個別墓地
個別墓地は名前のとおり、ペットごとに個別のお墓を建てて埋葬することです。「他のペットと一緒に埋葬したくない」「人間と同じようにお墓を建てて埋葬してあげたい」といった人におすすめですが、共同墓地と比較すると費用が高額になります。
個別墓地に埋葬するための費用は、上述した火葬料金の他に墓石の購入費用・墓地の使用料などが100,000~300,000円程度かかり、年間管理費用が5,000~20,000円程度かかります。長く利用するケースが多いので将来の予算もあわせて検討しましょう。
モルモットの供養方法③:納骨堂に埋葬
納骨堂とは、納骨するための専用のスペースが設けられた建物のことです。屋外に建てられたお墓とは違い、墓石の掃除や草取りをする必要がないので楽に管理ができるというメリットがあります。また屋内に納骨されるため、天候を気にせずお参りができるでしょう。
納骨堂にもさまざまな種類があり、以下のようなタイプが存在します。
- ロッカー式:ロッカーで仕切られた壁面に骨壷を置く形式
- 仏壇式:上下に分かれた棚に仏壇と骨壷を置く形式
- 位牌式:骨壷ではなく位牌をずらりと並べる形式
- 自動搬送式:お参りする場所の他に骨壷が保管されている場所があり、お参りをするときだけ骨壷が搬送されてくる形式
納骨堂に納骨するための費用は年間契約になっていることが多く、費用相場は10,000~50,000円程度です。
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